らむねむら

日々の暮らしの中で気づいたことや感じたことを、自由に、気ままに綴っていきます。

他者との違いを知ることで自分を知る

アメリカ大統領選挙に象徴されるように、社会の分断化が深刻化しているという話をよく耳にするようになりました。日本でも、「一億総中流」と言われた時代と比べると、経済的な格差は確実に広がっているように思われます。

最近では、家庭の経済格差が子供の教育格差を生むという問題も指摘されています。経済的な面だけでなく、両親の教育に対する考え方も子供の教育に大きな影響を与えると思います。何らかのきっかけがなければ、子供は選択肢があることを知らされないためです。自分は大学に行くのは当然という環境の中で育ててもらいました。大学卒業までに必要なお金は、下宿代などの仕送りも含め、すべて両親が負担してくれました。それでも、大学は国公立に行くようにずっと言われていましたし(理系科目が致命的にできなかったので結局は私立大学になりましたが)、子供の頃から特に贅沢をしているという感覚はなかったので、ごく普通の家庭だと思っていました。

世間知らずと言えばそれまでですが、社会人になってから初めて、大学時代の友人が奨学金を返済し続けていることや、学生時代に授業料や下宿代を払うためにバイトを複数掛け持ちしていたことを知りました。自分もバイトはしていましたが、すべて自分のお小遣いとして使っていました。遅ればせながら、その時になって初めて、自分は恵まれた環境で育ててもらったのだと気づきました。大学の授業料を両親が払うのは当たり前だと思っていましたが、社会人になってからその負担の大きさを知りました。しかも、自分の場合は兄弟全員が私立大学で下宿生活。恐ろしすぎます(@_@) このことに気づいてからは特に、両親に対する感謝の気持ちがとても強くなりました。

また、英語が得意だった自分が、高校では試験でベストを尽くしたと思ってもそこそこの順位にしかなれなかったときにも、自分の知っていた世界の狭さを身をもって自覚しました。そのときも、自分が知らなかった世界を知ることで、自分の立ち位置を改めて認識することができると気づきました。

生活環境だけでなく、自分とは違う考え方に触れることも自分自身を改めて知る良い機会になると思います。海外に行って改めて日本の良さに気づくというのはよく聞く話ですね。少し話が飛躍しますが、病気になって初めて健康であることの有り難さを思い知るというように、黒がなければ白は認識できないですし、ネガティブなことがあるからポジティブなことを認識できるのだな~と改めて腑に落ちた気がしました。そう考えると、結局起きることはすべて最善であり、失敗や成功、プラスやマイナスもないのかな~と。すべては起きたことを自分がどう捉えるか、意識の問題ですね。そして、その意識は人それぞれであると。

社会の分断化が叫ばれる反面、多様性の時代という言葉もよく耳にします。考え方の似た人に囲まれて過ごすのは非常に心地いいですが、自分とは違う考え方を持つ他者に接したときも、それを否定するのではなく、その考え方を尊重しつつ、自分を改めて知る良い機会と捉えて、違いを面白がれるよう心掛けていきたいと思います。同時に、変化を恐れるのではなく、新しいことを楽しむチャンスという意識で2021年を過ごしていきたいと思います(*^-^*)